2025/01/11 15:41

前回に引き続きまだまだブラジルに滞在中のTAPROOT coffee roastersの田中です!

トレスコラソンエスにあるCarmo Coffees社のドライミル倉庫からカルモのトレーダー アウグストさんに車で30分ほど送って頂いたところにあるバルジーニャという街。
今回はそのバルジーニャを拠点とする大きな農協ミナスル社のスペシャルティコーヒー部門「Minasul Specialty Coffee」訪問が目的です。ミナスル社のQグレーダー兼コーディネーターのダグラスさんに連れられて、一年ぶりのミナスル社訪問。
ここの広大な敷地で使われる電力全てが再生可能エネルギーで賄われているというのが去年教えて頂いて驚いたこと。で今年まず驚いたのは、昨年訪問時には建設中だったスペシャルティコーヒー部門専用のオフィス兼ラボのビルが完成されていて、カフェも併設されており想像をはるかに超える素敵な空間に仕上がっていました!こだわりのインテリアと広々としたスペースは、まるでコーヒーの博物館のようで羨ましい!
この場所で、早速ブレンド用コーヒーの10サンプルカッピングを実施。
様々な豆の個性をじっくりと味わうことができ、品質確認も無事に完了しました。やはり、産地で新鮮な豆を味わうのは格別です。

↑マリアセレステ農園 (写真中央付近が精製場)

↑マリアセレステ農園の各所に作業者用の休憩所が設置してある。

続いて、現在ブレンド用で使用しているマリアセレステ農園を訪問。
標高の高い地域に位置する農園は、豊かな自然に囲まれていました。
農園には昨年なかったピッカーさん用のトイレ・手洗い・屋根付きのテーブル&イスセットが配置された休憩所が各所に設置されていて、サスティナビリティ意識の高さにビックリしました。
ブラジルの農園(所謂ファゼンダと呼ばれるやつ)は基本広いっていうのもありますが、「東京ドーム何個分」みたいな感じでお伝え出来ないですけど『ここからあそこに見える(遠くの)あの山までウチの農園。』みたいな世界です。
ここまで色々な所に休憩所を設置している農園は今まで見たことがなかったので、さすが世界一の生産量を誇る国だけあるなーって感じです。
その後、霜害にやられた圃場も見せて頂き、初めて見ましたがホントにコーヒーの木全体がやられている感じで、1度剪定して新しい枝を成長させないといけないみたいでコーヒー栽培の難しさを痛感するところでもあります。

↑マリアセレステ農園の霜害にあった圃場。
 (標高が高い所よりも盆地型に標高が低くなっている所の方が冷気が溜まりやすく霜害が発生しやすいとの事。)

今回のMinasulへの出張は、まとめると私にとって大きな収穫となったと思います。
完成したカフェ併設オフィス兼ラボは、今後のコーヒー開発の拠点として大いに活用できそうですし、マリアセレステ農園の視察もより一層美味しいコーヒーをお客様にご提供できるようになるさらなる一歩になった気がします。

って話。


↑Minasulドライミル倉庫のおまけ写真 比重選別機で一番狭い所を通る重い豆だけを買付します。