2024/12/27 08:13
今回は前回に引き続きポソス・デ・カルダスから車で3時間ほどにあるカルモ・デ・ミナスに本拠を置くCarmo Coffees社を訪問。ブラジルコーヒーの生産現場をさらに深く探求していきます。今回の目的はブラジルのコーヒー生産が直面する課題を肌で感じることです
まず訪れたのは、TAPROOTのクラシックブレンドに使用されている通常のブラジルナチュラルやマイクロロットのナチュラルファーメンテッドを生産しているイルマス・ペレイラ農園と、色々な品種を栽培しているマイクロロット専用圃場サントゥアリオ・スル農園です。
↑イルマスペレイラ
↑サントゥアリオスル
両農園とも、近年続くブラジルの深刻な干ばつの影響を強く受けていました。特にサントゥアリオ・スル農園のマイクロロット圃場は、その影響が顕著で、通常緑豊かなはずのコーヒーの木々が、葉を落とし、収穫後とはいえ元気をなくしている様子は衝撃的でした。生産者の方々からは、収量だけでなく、コーヒー豆の品質にも大きな影響が出ていると伺い、来年収穫されるコーヒーの品質にも不安を感じるところです。
↑マイクロロットの発酵に使用するモスト(コーヒーチェリーの果汁が発酵したようなジュース的なもの。ワインみたいな香り)
Carmo Coffees社の本社では、いつも訪問するたび日本の国旗を掲げてくれていたり、ワイングラスに入った美味しいコーヒーと出来たて?(かどうかは分かりませんが温かい)ポンジケージョで迎えられて心もお腹もいっぱいになります。話は逸れましたが今旅では35種類ものコーヒーをカッピングしました。
その中には、昨年視察した標高1,400mにあるサンタカタリーナ農園のコーヒーも含まれており、改めてその品質の高さを実感しました。しかし、全体的に今年のコーヒーは昨年に比べて酸味が弱く、甘みが控えめな傾向が見られました。(農園見た後なので先入観かも知れませんが何となく乾いた印象)
↑ドライミル倉庫(外観)
↑ドライミル倉庫(内観)
カッピングの後、サッカーの王様ペレの出生地トレスコラソンエスにあるCarmo Coffees社の倉庫を訪れました。この倉庫は、まるで美術館のような美しい空間で、最高のドライミル倉庫だと訪問するたびいつも感動しちゃいます。丁寧に管理されたコーヒー豆は、まるで芸術作品のように輝いていました。この倉庫で、Carmo Coffees社のコーヒーに対する情熱と、品質へのこだわりを感じることができました。
今回のブラジル出張を通じて、ブラジルコーヒーの生産が直面する課題の深刻さを目の当たりにしました。(なので今2024.12月現在コーヒー相場が物凄い事になってるんでしょうけど)特に、干ばつの影響は、コーヒーの品質だけでなく、生産者の生活にも大きな影響を与えています。
しかし、Carmo Coffees社をはじめとする生産者の方々は、この状況を乗り越え、より良いコーヒーを生産するために日々努力しています。私たちも、彼らを応援し、ブラジルコーヒーの持続可能な発展に貢献していきたいと考えています。
今回の経験を活かし、TAPROOT coffee roastersでは、ブラジル産コーヒーの品質を維持しながら、よりサステナブルなコーヒーの調達に努めていきます。
って話。