2024/11/05 16:32
コロンビアのキンディオ地方から始まり、アルメニア、ボゴタを経由して、マグダレナ地方のコーヒーを見るためバエドゥパルへ。国内線を乗り継ぐたびに、標高が大きく変化し、その度に体で感じる温度差が面白かった。特に、ボゴタやアルメニアの涼しさから一転、バエドゥパルの暑さは予想以上だった。空港から農園へ向かう道すがら眺めるシエラネバダ・サンタマルタ山脈は、これから訪れるコーヒー農園への期待感を高めてくれます。
今回、空港まで迎えにきてくれたチームタップ社のファビアンから、興味深い話を聞いた。サンタマルタは南米で最初の町であり、ここのコーヒーはコロンビアの他の産地で栽培されているコーヒーとは違い、アンデス山脈ではなくシエラネバダ・デ・サンタマルタ山脈の麓で栽培されている特別なコーヒーだという。郷土愛あふれるファビアンの言葉に、この土地のコーヒーへの興味が深まった。
バエドゥパルから南回りで山脈の麓にある町チミラに到着。想像していた以上に自然豊かな場所で、意外と山奥でも電波届いている事が多いのがコーヒー産地あるあるですが、ここは電波もWiFiも届いておらず。。。
チミラに到着して直ぐジープで山道を進み、さらにジープを降りた後30分程山登りをしてようやくたどり着いたブエノスアイレス農園。山登りをして疲れたからか「ブエノスアイレス(良い空気)」という名に恥じない絶景&空気感。これまでの苦労をすべて忘れさせてくれるものでした。農園ではパーチメントもハウス内で乾燥させており、丁寧にコーヒー作りをしている様子が伺えた。
(チミラの宿に戻ってシャワーを浴びていたら、ノブが壊れてシャワーが止まらなくて部屋が水浸しになってしまう小さなトラブルもあり。。。)翌朝、コロンビアで一番と言っていい思い出となったイルシオン農園へ。ここに行くにはモトクロスで1時間(体感)かけて農園の玄関口へ、そしてロバに乗ってさらに1時間(体感)山を登ってたどり着く、まさに秘境中の秘境。険しい山道を越え、ようやくたどり着いた農園では未だ収穫時期には程遠い未熟な緑色のコーヒーチェリーがお出迎え。。。そういえば、そろそろ収穫時期だろうから生豆サンプルお願いしないと。。。カッピングが今から楽しみです!一番大変というか怖かったのが農園からの帰りで、ロバは乗っている人の事を考えてない?からか急な段差のところを降りるたびに一瞬フリーフォールを乗っているような落ちる感覚があって、しっかり手綱を握っていないと落馬しそうになるアドベンチャーな旅路でした。(そしてお尻が痛い)
たまにコーヒー農園を訪問すると農園主のご厚意で食事を頂くこともあるのですが、コロンビアでほぼ確定で出てくるのが、Cofinet編でも記述した私のお気に入りジャガイモスープ”アヒヤコ”。本当にどこで食べても美味しく、出てきただけで安心する心のふるさとテイスト。
最終日に訪れたのは、プエブロベジョという町にあるチームタップ社のドライミル倉庫。ここで、シエラネバダのコーヒー豆がどのように処理されているのかを見学することができた。カッピングも行いシエラネバダ以外にもチームタップ社が扱っているコロンビア各地のコーヒーがあり、シエラネバダとアンデスの違いをざっくり味わう事が出来たと思う。本当ざっくりですが、シエラネバダはカカオ系雰囲気、アンデスは柑橘系雰囲気って感じだと思います。
今回のコロンビア・シエラネバダでのコーヒー探訪は、私にとって忘れられない経験となった。標高の高い地域、低い地域、そして秘境の農園など、様々な場所でコーヒーを味わうことができ、コーヒーの奥深さを改めて感じた。今までコロンビアって言ったら中部~南部にかけてのコーヒーしかメインに飲んでこなかったので、シエラネバダは他の産地とは異なる文化と環境の中で育つ特別感があり、もっとこの産地の事を知るため早めに再訪問したくなるほど魅了されました。
って話。