2024/07/26 10:02
こんにちは、TAPROOT coffee roastersの田中です!
(いつものことに思いますが)ネタはあるのに筆が進まず・・・。6月下旬、北欧デンマークの首都コペンハーゲンで開催されたWorld of Coffee展示会を視察してきましたので報告させて頂きます。コーヒー好きには聖地とも呼ばれるこのイベントは、世界中からロースター、バリスタ、生産者、コーヒー愛好家などが集結し、コーヒー文化の最先端を発信する場です。日本で開催されるSCAJ展示会の世界版みたいなものでバリスタチャンピオンシップ等の色々な競技会の世界一を決める場もここだったりします。今回タップルートとしては日本に居ては出逢えないコーヒー生豆生産者を探すのが主な目的として行ってきました。
個人的にはヨーロッパ初上陸でしたのでワクワクでした。が欧州の洗礼と言わんばかりにコペンハーゲン行きの便に乗り継ぐためのフランクフルト国際空港が雷雨のため30分以上空港周辺をぐるぐる回って着陸出来ず・・・イミグレとか色々考えると完全にコペンハーゲン行きの飛行機に乗り遅れたと思い焦りましたが、結果的に雷雨が酷すぎて全便欠航状態だったらしくコペンハーゲン行きの便も1時間以上遅れて飛んだため”私は”間に合いました。・・・私は間に合いましたが先に別の出張に出ていてフランクフルトの空港で落ち合うはずだった相棒(実は私単にコーヒー好きなだけで実際の直輸入業務兼通訳はこの相棒が担当)のブリュッセルからの便がガス欠で一旦近くのケルン・ボン空港に着陸することになり結局フランクフルト→コペンハーゲン行きの便に間に合わずフランクフルトで一夜を過ごすことに。ということで夜23時過ぎにコペンハーゲンに到着した私は独りとぼとぼとホテルに向かう事に。全然関係ない話ですけど歩き出して驚いたのはコペンハーゲンって車道の外側に段差があって自転車道があってさらに外側に段差があり歩道があるって感じにしっかり分かれており、自転車が絶対に歩道を通らないので自転車に気を付けずに歩けるっていうのが物凄い気が楽で良いなーと思いました。と同時に逆に慣れてないせいか間違えて自転車道の中を歩いてしまって自転車に轢かれそうになるという罠にもなります。
翌朝、相棒から夕方くらいに合流できるとの連絡が来たので、日中独りでWOC(World of Coffee展示会)には行かないで市内のスペシャルティコーヒーショップを飲み歩こうかな(何故なら相棒はちょっとだけカフェイン過敏症)と思いコペンハーゲン市街へ向かいました。北欧は所謂”スカンジナビアンロースト”と呼ばれる極浅煎りの美味しいコーヒーが楽しめる場所で有名です。
まず初めに向かったのはCOFFEE COLLECTIVEです。昔から有名で焙煎にも定評があり、個人的にはこことノルウェーのTim Wendelboe (いつか行ってみたい!)がずっと行ってみたかった北欧のコーヒーショップ2大巨頭なのでようやくです。朝だったのでカフェラテとパンを注文しようかと思い、デンマークだからデニッシュしようかと思っていたのですが店頭には(どのカフェも)クロワッサン系が多く、レモンクロワッサンをおすすめされたので素直にそれを注文。レモンの酸味とグレーズっぽいやつの甘さが調和されとても美味しかったです。勿論ラテも美味しかったです。因みにWOCにもブース出展されていました。
次に向かったのはapril。YouTubeにちょいちょいおすすめで出てきて知ったところなのですが、行ってみるととても洗練されたザ・北欧感のあるお店の雰囲気。コーヒーを抽出するカウンターも木製テーブルの中にボイラーを仕込んでいるのかスッキリとしておりミニマリストな印象。コーヒー一杯で約1,200円~程度と北欧の物価高&円安でお財布には優しくないところ調子に乗って一杯4,000くらいのグアテマラをハンドドリップで頼んでしまった・・・高いだけあって非常にクリアで繊細な味わいがあり、まるでフルーツのような風味を感じることができました。
最後に行ったのが、LA CABRAというコーヒーショップ。観光客も沢山いる中心地にあるためか凄く混んでいて席が空いていなかったためカフェラテを注文。テイクアウトの紙コップで飲みましたがとても濃厚なエスプレッソとミルクのバランスが取れておりとっても美味しいコーヒーでした。

3軒のどのコーヒーショップも豆にこだわったロースターで、バリスタの方々が丁寧に豆の特徴を説明してくださり、ハンドドリップやエスプレッソで淹れたコーヒーは格別な味わいでした。勿論全てのショップでコーヒー豆を買って帰って家でハンドドリップ(因みに最近はプアオーバーって言うらしい)で抽出して満喫中です。
そして翌日、ようやく相棒と合流していよいよWorld of Coffee 展示会へ。会場には世界各国のコーヒー生産国ブースが立ち並び、最新の抽出器具や焙煎技術など個性豊かなスペシャルティコーヒーに関わる全てが紹介されていました。特に日本や生産国以外での外国で交流のある生産者の方々と再会できたことが何とも新鮮で、お互いに「来てたんだ~!」とテンションが上がります。中には来ていると噂だけは聞いたけど会場広すぎて結局会えなかった方もいたりして”ワールド”が付く展示会というのを実感します。
先に書いたように今回は新しい産地の開拓やより多くの生産者と繋がることが目標だったので、色々な競技会のチームジャパンを応援する時間もなく(ゴメンナサイ)生産者ブースを沢山回る作戦を取りました。特に現在タップルートは南半球の生産者の数に乏しいため、アフリカではタンザニア・ブルンジ・ルワンダ辺り、南米ではペルー・ボリビア、アジアではインドネシアなどの生産者と出会えないか探しましたが、結果としてアフリカと中南米の生産者ブースは多かったのですがアジアのブースはそれほど多くありませんでした。今回のこの展示会でかなり沢山の生産者ブースを回ることができ、サンプル生豆も沢山ゲットできたのでカッピング(全部はまだしてない・・)が楽しみです!
今回の展示会で印象に残ったのは生産者ブースに立って試飲コーヒーを抽出している人たちは実は生産者ではなく、その生豆を使用しているロースターやバリスタだったりしたことが興味深く、コーヒー業界ってなんかイイ感じだなーっとほっこりした気分にもなりました。と同時にそういったブースで「手伝ってよ!」と言われるくらいにならないとタップルートも成長しないと感じ・・・そのためには自身の成長も必要なためとりあえずJCTC(ジャパンカップテイスターズチャンピオンシップ=テイスティングの大会)とJCRC(ジャパンコーヒーロースティングチャンピオンシップ=焙煎の大会)にでも出てみようかなーって話。