2023/12/26 17:37

TAPROOT coffee roastersの田中です。こんにちは!

これを書いている2023.12.26の今朝、
札幌にも根雪になるくらいの雪が降っており本格的な"北国"感が出てきました。

さて、今回思いを馳せる"コーヒーの鮮度"についてなのですが、
鮮度といってもコーヒーはコーヒーの木の種の加工品なので、
・ 生豆の鮮度
・ 焙煎豆の鮮度
・ 抽出後の鮮度
等とコーヒーの状態によって鮮度といっても色々あるっぽいです。
結論から言えば新鮮⇔陳腐の間の美味しさの好みって人それぞれで(例:メロンの完熟度←因みに私かためが好き)
『これがベスト!』とは言い切れないところがコーヒーのにくいところです。
ということで以下は100%私の主観なので色々異論がある方もいるかも分かりませんが、
コーヒーピープルそれぞれが自分のベストを見つければ良いと思っておりますのでーー。

【 生豆の鮮度 】
コーヒー生豆が焙煎されるまでの道のりとしてはざっくり
産地:(収穫)➡(精製①)➡(保管①)➡(精製②)➡(出荷)
札幌:(入荷)➡(保管)➡ 焙煎へ
こんな感じです。
ここで鮮度を語る上での一番大きなファクターは産地から消費国に入荷されるのは
(精製②)で行われる脱殻(お米で言えば玄米を精米にする工程に近い感じ)された状態で、
原産地では生豆を劣化から守っていた殻が取り除かれ無防備状態で産地から消費国への輸送、
そして焙煎まで保管されるというのがコーヒー生豆(a.k.a.グリーンコーヒー)です。
なので生豆はある程度乾燥されているといってもどんどん劣化が進んでいきます。
日々カッピングしてても思うのですが、コーヒーはやっぱり新鮮な生豆の方が美味しいよなーと思い、
TAPROOT coffee roastersでもシングルオリジンにおいては入港してから6ヶ月以内の新豆のみ焙煎しております。
※クラシックブレンドは1年通して安定した味わいをお客様に提供するため全ての生豆が新豆に該当するわけではございませんが
 今後、「季節限定新豆オンリーブレンド」的な事できたら面白そうですね。

【 焙煎豆の鮮度 】
「焙煎後~日後のコーヒーが~」みたいなこの部分が多分コーヒーピープルそれぞれがこだわりを持っている部分かなと思います。
私も結構考えたり考えなかったりしますが結局めんどくさくなり、「焙煎豆の日々の変化を楽しもう!」って感じで生きております。
真面目な話で、焙煎豆って写真の緑っぽい種を高温で熱すると色々な化学変化が起きて色も茶色くなって
焙煎中に発生(付着?)した成分をお湯又は水の中に溶解(←"抽出"じゃなくあえての!)させると私たちが飲んでいるコーヒーになります。
焙煎豆で一番鮮度を感じさせるのはハンドドリップ(今はプアオーバーって言うらしいのでおぼえておきましょう!)するとき
挽きたての豆にお湯をかけたらブワッっと豆が膨らむのを見ると楽しくなりますが、実はコーヒー豆が膨らむ理由って
焙煎時に発生した炭酸ガスがコーヒー豆に潜んでいるからで、その炭酸ガスが潜んでいる部屋(←というテイで)に
コーヒーの香気成分も一緒に潜んでいたりします。
炭酸ガスは焙煎直後から抜けていくため焙煎直後の新しい豆の方が良く膨らみ、
後は焙煎度によって浅煎りより深煎りの方が炭酸ガスが多く生成されるので良く膨らみます。
勘の良い方はお気づきかも分かりませんが、上で「溶解」って言葉を使ったのは
お湯を注ぎコーヒー豆を膨らます所謂「むらし」工程は、実はコーヒーの香気成分を各部屋から溶け出させるために
炭酸ガスをコーヒー豆から追い出す作業(100%そのためだけではないと思いますが)と考えているからです。
そう考えると炭酸ガスが出ている状態=お湯がコーヒー部屋に入りづらい状態とも考えられます。
あるバリスタさんは(エスプレッソ抽出という特徴もあってか)「焙煎してから半年後くらいから使いだす。」とも言ってました。
実際、ドリップでも膨らむより膨らまない方が味がしっかり出ているように感じます。
(膨らんだ方が粉と粉の隙間が大きくなるので抽出速度も速くなりがち)
鮮度に関して上記のような事があったり更には焙煎直後の少しスモーキーともとれるフレーバーより
数日~数週間後の色々少し抜けた後の方がそのコーヒー豆が持っているポテンシャルが発揮されるのでは?説など
掘れば掘るほど色々考えることが出てきますね。。。。
そんなわけでTAPROOT coffee roastersではコーヒー豆は焙煎後2週間~3カ月くらいで飲んで下さい。とさりげなく
オススメしており、焙煎後2週間までのコーヒーを発送しております。

【 抽出後の鮮度 】
コーヒーの香り飛んじゃうし基本淹れたての方が美味しいかなと思うのですが、
温度問題もあるし冷めてくると甘みが協調されたりと色々あるので、
もうここまでくると「好きなタイミングで飲んで!」としか。。。(長文疲れたってこともありますが笑)

まぁ、なんにせよしばらく新鮮⇔陳腐の間の美味しさを探す旅は続きそう

って話。